【生活保護と節約術】豊かに、健やかに生きるために

10年以上、生活保護を受けながら生き延びた私が、実際に実践していた節約術をお伝えします。

生活保護は最低限の生活を保障する制度ですが、やりくり次第で生活の質(QOL)を向上させることも可能です。本記事では、水道光熱費、食費、住居、日用品、健康管理といった観点から、具体的な節約術を紹介します。

水道光熱費の節約

水道代の節約

自治体によっては生活保護世帯を対象に水道料金の割引を行っている場合があります。引っ越しの際は、こうした支援制度のある自治体を選ぶのも賢い選択です。

また、日常的に水を節約する工夫も大切です。

  • シャワーの時間を短縮し、お湯の使用を控える
  • 洗濯はまとめ洗いし、節水モードを活用する
  • 食器洗いは「ため洗い」で効率化し、流しっぱなしを防ぐ

電気代の節約

冬の節電対策

暖房器具は消費電力の低いものを活用しましょう。また、厚着をする、湯たんぽを活用するなど、電気を使わずに暖をとる工夫も有効です。

電気代が高くつく暖房器具
  • エアコン(設定温度を20℃以下に抑えれば多少節約可能)
  • オイルヒーター
  • 電気ストーブ

これらの家電製品は、消費電力が高く電気代も高くつきます。電気代の節約を重視するなら、これらの使用はできるだけ控えるほうがよいです。

比較的電気代の安い暖房器具

以下の家電製品は、エアコンなどと比べると消費電力は低いです。

  • 電気毛布(消費電力が低くコスパが良い)
  • 椅子用シートヒーター
  • こたつ(使い方次第で非常に経済的)

夏の節電対策

エアコンによる冷房は温度設定を高めにすれば意外と電気代は高くない

夏場のエアコン冷房の設定温度は28℃を基本に考えると良いです。熱中症などのリスクが高まるので無理は禁物ですが、それほど温度が高くならない地域・立地・建物であれば夏29℃でも「快適」とはいえませんが普通に過ごせる場合も多いです。

室温を上げにくくする工夫
  • すだれや遮光カーテンを活用
  • 室外機に日よけを設置し、冷却効率を高める
  • 扇風機やサーキュレーターと併用して空気を循環させる
  • 水を含ませたタオルを首に巻く(体感温度が下がる)
すだれは温度上昇を抑える効果が高い

すだれや遮光カーテンを窓に設置することで部屋の温度上昇をある程度、防げます。あとはエアコンの室外機にすだれを設置して日光を遮り、室外機の温度が高くならないように工夫することも有効。

「古い電気給湯器」の賃貸物件は避ける

「古い電気給湯器」の賃貸物件は避ける

古い電気給湯器(巨大なロッカーくらいの大きさのある機械)のある物件は避けたほうが懸命です。ガス式の給湯と比べて、基本的に電気代がかなり上がります。電気代の節約を重視するなら、こうした賃貸物件は避けるべきでしょう。

食費の節約

自炊する

自炊は生活保護を受けながら健やかに生きるうえでは必須のスキルといえます。

「最近は安くてボリュームのある外食があるじゃん」

と思われる方もおられるかも知れませんが、それらの栄養面ではどうでしょうか?加えて、しょっちゅう同じようなものを食べ続けることにストレスを感じる人も少なくないでしょう。自炊をすることで栄養や食事の好みなど、いろんな観点から食事のバリエーションが広がり、日常生活への満足感を高めてくれます。

食費の節約術

  • 旬の食材を活用:旬の野菜や果物は栄養価が高く、価格も安定しています。
  • 業務スーパーやディスカウントストアを利用:大容量の商品を購入して冷凍保存する。
  • 食材の使い切り:余り物を無駄にせず、スープや炒め物に活用。お好みの味付けで煮込めば大抵の食材は美味しくなります
  • 米以外にも目を向ける:日本で普通に買える主食として一番安いのは基本的に米ですが、最近ではスパゲッティなどの小麦製品が米の値段よりも更に安く売られている例もあります。


住居関連の工夫

DIYで修繕する、家具を作る

DIYで修繕する、家具を作る

簡単な修繕やインテリアを自分で行うと、大きく節約できます。生活保護の収入では高級家具を買うことなど夢のまた夢ですが、自分で作れば「腕次第」ではそうした家具を自分で作ることもできます。

日用品・娯楽の節約

フリマアプリやリサイクルショップを活用

中古品を安く買える場所を知っておくといいです。

スマホではなくパソコンを使う

スマホではなくパソコンを使う

スマホは画面が小さく複雑な操作も困難であるため、

情報を集約して自分の脳にあった形式でまとめて検討する

ということが難しいです。そのためどうしても「一方的に買わされる側」としてインターネットを使うことになり、結果として「衝動買い」や「ムダ買い」が多くなると個人的には感じます。

インターネットを使うときにはパソコンを使うようにして情報リテラシーを高めれば生活保護でも豊かな生活を送れるきっかけとなるかもしれません。


医療・健康の維持

無料・低料金の健康診断を利用

地域の自治体が実施する健康診断を活用しましょう。

セルフケアを心がける

適度な運動や栄養バランスを重視。

健康を失っては「脱保護」も「保護で健やかに」も実現できない

健康はあらゆることに優先して考えるべきものです。あなたの願いが「一日も早く生活保護から抜け出して自活したい」であろうと、逆に「生活保護でずっと健やかに生きていきたい」であっても、いずれにせよ健康でなければ、あなたの願いは実現は不可能です。

食事の項目と重複しますが、

  • 「糖質(ごはん等)だけ食べてりゃなんとかなる」(間違い
  • 「日本食はなんでもヘルシー」(間違い
  • 「筋肉なんか落ちたって困らない」(間違い

などの誤った食事観・健康観を持っている方は、一刻も早く捨てたほうがいいです。

医療費控除や補助制度を確認

生活保護受給者向けの医療費負担軽減措置を活用しましょう。自立支援医療制度などがこれにあたります。

おわりに

生活保護を受けながらでも、ちょっとした工夫次第で快適に暮らすことは可能です。節約を意識しながらも、健康や生活の質を損なわないようにバランスよく取り組んでいきましょう。

最後までお読み頂きありがとうございました。


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