メリトクラシーの暴力と馬鹿サンドバッグ

  • ひろゆき氏
  • メンタリストDaiGo氏
  • ホリエモンこと堀江貴文氏

この方々、いずれも「超」有名なインフルエンサーです。

この方々はいわゆる「ネオリベ的発言」が取り沙汰されることが多いですが、ちなみに私はこの方々は「ビジネスネオリベ」だと思っています。つまりは、「骨の髄まで新自由主義者」というわけではなく、時流に合わせて主義主張を変幻自在に変える方々。

そうした人たちを非難したり侮辱するつもりは毛頭ありません。彼らは本当に「頭の良い人」なのでしょう。頭が良くなければそうした世渡りはできません。誰よりも彼らは生存能力に長けている人々であるともいえるでしょう。

さておき、私は今回の記事で、別にインフルエンサー論やワクチン接種派/反ワク派、について語りたいわけではありません。

取り上げたいのは、この方々が相手を罵倒する際に多用する「頭が悪い」「馬鹿」といった言葉。

今回はメリトクラシーの暴力について述べたいのです。

この背景には、自己責任論があります。メリトクラシーと自己責任論はとても相性がいい。

  • 「頭が悪いのは自己責任」
  • 「馬鹿なのも自己責任」
  • 「すべては努力を怠ったその人の責任」

しかし、これらの考え方は以下を前提としています。

  • 「機会の平等が公平に与えられている」
  • 「個人の生来の能力に差はない」
  • 「努力すれば誰でも頭がいい人になれる」

しかし、日本に生きている人なら、これらがありえない前提であることは説明する必要はないでしょう。たとえば東京大学に通う学生の親の年収は1千万円以上が40%を超えているという事実。この事実だけでも教育の機会が公平に与えられているとは言い難いことがわかる。

しかし、それらは無視され、能力主義と自己責任論が暴走する。

これが、メリトクラシーの暴力です。

だから、「頭の悪い人」「馬鹿」、つまりは「知的能力が劣っている人」は、

「いくらでも殴っていい」サンドバッグ。

「頭が悪いのは自己責任」という社会では、どれほど攻撃されても、殴られても、言い返せない、やり返せないからです。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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